プレミアリーグ開幕節のスターティングメンバーが決定
プレミアリーグの新しいシーズンが幕を開け、アメックス・スタジアムで行われるブライトン&ホーヴ・アルビオン対アストン・ヴィラの開幕戦に向けて両チームの先発メンバーが発表された。注目の日本勢では、今夏パルマからアストン・ヴィラへ完全移籍を果たしたGK鈴木彩艶がベンチ入りを果たした一方で、ブライトンの主力攻撃体であるMF三笘薫はメンバー外となっている。
アストン・ヴィラを率いるウナイ・エメリ監督は、開幕戦のゴールマウスにベテランのマルコ・ビゾットを起用する決断を下した。一方、ブライトンを指揮するファビアン・ヒュルツェラー監督は、バルト・フェルブルッヘンを先発GKに据え、ルイス・ダンクやパスカル・グロスといった経験豊かな軸を中心に据えた陣形を選択している。長丁場のシーズンを見据えた両指揮官の選手起用と戦術的配置に大きな関心が集まる。
鈴木彩艶は控えスタート:アストン・ヴィラのGK争いと陣容
セリエAのパルマからアストン・ヴィラへの移籍を完結させた鈴木彩艶は、日本人GKとして史上初めてプレミアリーグのクラブに登録された歴史的な存在となった。鋭い反応と高いビルドアップ能力を備えた若きGKの加入は、チームの守備陣に新たな選択肢をもたらしている。しかし、今節の開幕戦では信頼と実戦経験を重視した形で35歳のマルコ・ビゾットが先発に抜擢され、鈴木はベンチから戦況を見守る形で戦いに挑むこととなった。
アストン・ヴィラの中盤および前線の構成にも興味深い選択が見られる。今夏の新戦力であるジョアン・ゴメスがプレミアリーグのトップフライトデビューを飾るほか、若手のジョージ・ヘミングスがリーグ戦初先発の機会を掴んだ。さらに、今年1月に膝の負傷を負って以来長期離脱を余儀なくされていたブバカル・カマラが先発に復帰し、中盤の強度を高める役割を担う。マティ・キャッシュ、ビクトル・リンデロフ、パウ・トーレス、イアン・マートセンらで構成される最終ラインとともに、攻守のバランスを保ちながらアウェイでの勝点3を目指す構えだ。
ベンチには鈴木のほか、タイロン・ミングス、マッテオ・ルッジェーリ、アレハンドロ・ガルナチョら実力派が控えており、試合展開に応じた柔軟な采配が可能となっている。特にGKポジションにおいては、プレシーズンでの適応状況やプレミアリーグ独特のフィジカルコンタクトへの慣れを考慮しつつ、徐々に鈴木の起用機会が探られていくと見られる。
三笘薫はメンバー外:ブライトンのサイド攻撃と復帰への見通し
ホームで開幕戦を迎えるブライトンだが、左サイドの絶対的な軸である三笘薫の姿はピッチ上にない。三笘は昨シーズン終盤の5月に負傷し、現在はコンディションを取り戻すリハビリおよび調整の段階にあるため、リスクを避けて開幕節のメンバーから外れることとなった。ブライトンの攻撃を牽引してきたサイドハッカーの不在は痛手ではあるものの、クラブは長期的視点から彼の完全復帰を優先している。
ブライトンの先発ラインナップには、守護神バルト・フェルブルッヘンの前にキャプテンのルイス・ダンク、オリビエ・ボスカリ、マッツ・ビーファー、ルカ・ブシュコビッチが並び、堅固なバックラインを構築。中盤ではパスカル・グロスやジャック・ヒンシェルウッド、ディエゴ・ゴメスらがパス回しの舵を取り、流動的なポゼッションを展開する姿勢を見せている。
ブライトンとしては、三笘の不在期間中に他のサイドアタッカーやインサイドハーフがどれだけ攻撃のバリエーションを作り出せるかが鍵となる。若手の積極的な起用を進めるチーム構成の中で、チーム全体の組織力で得点力を補う戦いが求められる。
シーズン開幕戦の戦術的ポイントと今後の展望
この開幕戦における戦術的なポイントは、中盤の主導権争いとセットプレーの攻防にある。アストン・ヴィラはカマラとジョアン・ゴメスのハードワークによって中央でのフィルター機能を高め、ロス・バークリーやジョン・マギンを経由した迅速なショートカウンターを狙う設計だ。ヘミングスやブエンディアといったテクニシャンがブライトンのコンパクトな守備ブロックをいかに攻略するかが注目される。
対するブライトンは、グロスのゲームメイク能力を生かしながら相手のプレッシャーを回避し、両サイドのスペースを広く使う攻撃を展開しようとしている。ハイラインを維持しながらバックラインからのビルドアップでゲームをコントロールできるかが勝利への分岐点となるだろう。
今シーズンは過密日程や過酷なコンタクトが予想される中、ベンチ層の厚みが勝敗を大きく左右する。アストン・ヴィラにとっては、ビゾットの安定したプレーとともに、ベンチに控える鈴木彩艶がいつでも出場可能な状態を維持していることが大きな強みとなる。また、ブライトンにとっても三笘の復帰が待たれる中で、序盤戦での勝点積み上げがシーズン全体の目標達成に向けた重要な足がかりとなるはずだ。